Salesforce 6
Salesforceを導入するには相応の知見が必要で、導入支援を行う会社や外部コンサルに依頼するケースも少なくありません。しかし、予算の都合などから「自社内で導入を進めたい」という方もいらっしゃると思います。 そこで今回は、Salesforceの導入のステップから、導入までにかかる期間・費用相場、導入するためにおさえておくべきポイント、注意点をご紹介します。 初めてでもスムーズに導入するためのポイントを解説していますので、導入に向けて動き始めたばかりの方はぜひ読んでみてください。 SalesforceなどSFA導入で失敗しない手順4ステップ【無料Ebook】 Salesforceの導入を成功させる4つのポイント Salesforce導入のポイントは「スモールスタートで始めること」「運用前の社内トレーニングに時間をかけること」「課題ベースで導入すべきか判断すること」の3つが挙げられます。 Salesforceの導入を成功させる4つのポイントポイント1.スモールスタートで、徐々に規模を拡大していくポイント2.運用前トレーニングを欠かさないポイント3.Salesforceでやりたいこと、解決したい課題を明確にしておくポイント4.Salseforce導入経験者に事前ヒアリングし、注意点やアドバイスをもらうSalesforce導入にかかる期間は2~6カ月前後自社文化の視覚化/2週間〜1ヶ月導入理由の洗い出し/2週間〜1ヶ月要件定義の作成/1週間~2週間プロジェクトチームの結成/1週間〜2週間Salesforce導入に向けてのトレーニングを開始/1週間〜2週間Salesforce導入時の動作確認とマニュアル作成/2週間〜1ヶ月Salesforce利用定着化/1ヶ月〜2ヶ月Salesforce導入にかかる費用Salesforce導入の構築費用Salesforceの月額費用Salesforceを導入する6つの手順自社のビジネスモデルを視覚化要件定義を作成Salesforceのトレーニングを開始Salesforceの標準機能を取り入れる動作確認や利用テストを行う運用開始・社内共有【Salesforce導入の注意点】全社で利用しないと効果を実感しづらいまとめ 以下で詳しく解説していきます。 ポイント1.スモールスタートで、徐々に規模を拡大していく Salesforceを導入する際はまず、最小限のシステムを構築したうえで後から必要なモジュールを追加していくのが鉄則です。 Salesforceでは、顧客のチャネル流入や購買情報管理、ニーズ解析、マーケティング分析、セキュリティ保護など、ビジネスの効率化に必須の機能をそろえていますが、導入初期の段階ですべての機能が必要になるケースは稀です。 むしろ、必要性の低い機能ばかりを一括してダウンロードしてしまうと、システム全体が重くなってしまい、サーバーにかかる負荷が大きくなることによってダウンのリスクが高まってしまいます。 「ひとつひとつの機能をパッケージ化して提供すること」がSalesforceの大きなメリットですので、導入初期は最小限のパッケージでシステムを構築し、運用過程で必要な機能が出てきたらその都度追加する、というのが効率化の面では最適だと言われています。 参考:移行に手間取るほど「何のために導入したんだ?」と疑問視される。新システム定着は時間との戦い──Salesforce 導入 〜 定着 の道のり Vol.8 株式会社サンブリッジ様(前編) ポイント2.運用前トレーニングを欠かさない Salesforceはいきなり本格運用に踏み切るのではなく、導入前に社内で模擬トレーニングを繰り返すのがベストです。 どんなに多機能で優れたシステムであっても、それを導入する側が充分に使いこなせなければ意味がありません。 Salesforceも規模が大きくなるほどシステムが複雑になってしまいますので、本格的な運用に入る前に必ず社員のトレーニング期間を設けましょう。 運用前のシミュレーションは一度きりでは終わらせず、半年ごと、1年ごとと定期的にトレーニングを行い、フィードバックを行うことで運用保守の精度をより高めることができます。 参考:なぜ私が担当に?」状態から導入してわかった、注意すべき 3 つのポイント──Salesforce 導入〜定着の道のり Vol 3. アクシスコンサルティング株式会社様 ポイント3.Salesforceでやりたいこと、解決したい課題を明確にしておく Salesforceを導入する際は、Salesforceを通してどんな課題を解決したいのか明確にしましょう。理由は「目的によってはSalesforce以外の選択肢も検討すべき」だからです。 例えば、「顧客のチャネル流入から成約率の上昇に結びつかない」、「社員全員で顧客データを共有できていない」などの解決を目的とするなら、Salesforceの利用が良いでしょう。 逆に、「単純に自社コンテンツの認知度を高めたい」、「販売チャネルそのものを増やしたい」という目的であれば、Salesforceにこだわる必要はありません。 Salesforceはあくまでソリューションの1つの案であることをおさえておきましょう。 参考:Salesforce導入を成功させるには?(Salesforceってどうやって使ったらいいの?) ポイント4.Salseforce導入経験者に事前ヒアリングし、注意点やアドバイスをもらう Salseforceの導入は期待される効果や費用的にも全社的に大きな意思決定のはずです。自然と導入プロジェクト成功のプレッシャーもあることでしょう。 成功の確度を上げるため、導入する立場だった経験者に、成功要因や失敗してしまったこれだけは避けるべき注意点など、できる限りヒアリングしましょう。 導入コンサルを利用するのも有効な手法ですが、導入者側の視点で思わぬ落とし穴を避けることができます。 Salesforce導入にかかる期間は2~6カ月前後 Salesforceの運用開始までには、導入の検討からシステム構築、保守段階まで平均で2カ月から6カ月かかります。 Salesforceの導入シミュレーションから運用保守までに必要となる基本プロセスについて順を追って見ていきましょう。 参考:要件定義~システム設計ができる人材になれる記事 【Salesforce開発初心者向け】Trailheadの始め方 2017-12-05 ユーザ事例ウェブセミナー:真の定着化に向けて〜優勝から1年経過しての課題や施策のご紹介〜 自社文化の視覚化/2週間〜1ヶ月 Salesforce導入検討後2週間から1ヶ月は、自社文化の視覚化にあてられます。 ここでいう自社文化とは、大まかにいうと、「どのようなルートによって収益化を目指しているか」ということであり、それに応じてSalesforce導入後の運用形態を柔軟に変化させていく必要があります。 自社文化には、販売チャネル、顧客属性、提供価値、エンドチャネルなどがあり、ひとつひとつの要素とそれぞれの関連性を密にすることでSalesforce導入後の収益率が変動します。 自社文化を多面的に精査したうえで、Salesforceと企業風土がどうしてもなじまないと判断された場合には、思いきって導入そのものを見送ることも視野に入れておきましょう。 導入理由の洗い出し/2週間〜1ヶ月 2週間から1ヶ月程度かけて自社文化とSalesforceの相性についてリサーチし、導入が妥当だと判断されたら、次は導入の根拠について精査します。 ただ「時代のトレンドだから」、「ほとんどの企業が導入しているから」という理由で安易にSalesforceを導入したところで、導入の根拠がしっかりと見えていなければSalesforceのポテンシャルを充分に引き出すことはできません。 大切なのは、Salesforceを導入することではなく、Salesforceを導入することでどのように活用するか、ということです。導入前に理由について解析し、メンバー全員で共通認識をもっておくことで導入後も目的を見失うことがありません。 導入理由を具体的に洗い出すことができればコンセプトも自然に確立されますので、業務における無駄や非効率ポイントも省くことができます。 このフェースではSalesforce運用に携わるすべての部門による知見を集約し、2週間から1カ月程度かけて導入の根拠について検討していきます。 要件定義の作成/1週間~2週間 規模にもよりますが、要件定義書の作成には1週間から2週間程度必要になると言われています。 Salesforceを何のために導入するか、その要旨・コンセプトを要件定義書の形にしてまとめていきます。 要件定義書には、Salesforceの導入理由、導入期間、実装機能などひとつひとつの要素について具体的に記述し、社員全員で時系列に沿ってフィードバックが行えるように情報をわかりやすく整理しておきます。 要件定義書は定期的に見直す必要があり、その時々の時代のニーズに合わせてコンセプトをフレキシブルに変更しておくことがポイントとされています。 プロジェクトチームの結成/1週間〜2週間 Salesforce導入の礎となるコンセプトを策定し、要件定義書の形で記述したら、いよいよ1週間から2週間をかけ、プロジェクトチームを編成します。 システムの規模にもよりますが、プロジェクトチームの人数はおよそ5人~10人程度が望ましいとされており、キャリアの異なる人員をバランスよく配置することで運用からフィードバックまでをスムーズに行うことができます。 参考:できるプロジェクトチームの作り方!役割分担を明確にしよう...